音楽療法がリハビリになる理由とは

介護レクレーションにはいろいろなものがありますが、その一つとして音楽療法があります。この音楽療法は子どもから高齢者、障がい者の人まで誰もが対象となります。特に高齢者にはレクレーションとしてはもちろん、リハビリテーションとしても有効です。

その理由として、まず認知症・介護予防があげられます。音楽を聴いたり歌うことで脳への刺激が活発になり、またリラックス効果としても期待ができます。認知機能が低下しつつある高齢者でも昔なじんだ歌や曲は覚えており、その時の記憶を思い出すことで気持ちの安定につながります。いろいろな場面で忘れてしまうことの多い高齢者は、常に不安感をもっています。音楽を通して昔を思い出だすことができるということは、自己肯定感にもつながり自信を持って生活を送るのに有効です。

二つめは、身体機能の維持向上に役立つことがあげられます。音楽を聴きながら歌ったり、体を揺らしたり、リズムをとる、手拍子をうつ、踊るなど楽しく体を動かすことができます。カスタネットや太鼓などの簡単な楽器を演奏することも、脳の活性化や手先の運動になり効果的です。最後に音楽療法はコミュニケーション促進のきっかけにもなります。一曲から話題を広げたり、「昔は○○だったよね」「若いころは○○が楽しかったな」などと昔話に花を咲かせたり楽しんだりできるのです。このように、高齢者への音楽療法は、介護レクレーションのなかでリハビリテーションとしての効果を期待できるメリットがあります。